台車の障害物またぎに最適な方法とは?現場で役立つ4つの対策

台車の障害物またぎに最適な方法とは?現場で役立つ4つの対策

台車を使って荷物を運ぶ作業中、段差や敷居などの障害物に直面することは少なくありません。こうした「障害物またぎ」を安全かつスムーズに行うためには、適切な対策が必要です。この記事では、現場で実践されている4つの障害物またぎ方法と、作業時の注意点について解説します。

スロープ板を活用した障害物またぎ

最も一般的で安全性の高い方法が、段差解消スロープを使用する方法です。アルミ製やゴム製のスロープ板を段差の前に設置することで、台車をスムーズに通行させることができます。これにより、作業者の身体的負担を軽減し、建物の床や敷居を傷つけることも防げます。スロープの選定では、段差の高さと角度に応じた製品を選ぶことが重要です。

段差解消スロープは一般に板状です。そのため障害物をまたぐときに、上りに1本と下りに1本の計2本が必要になります。また、障害物の頂部分が短かったり、山なりであったりすると、下るためのスロープがずれ落ちる可能性があります。

このように従来のスロープは障害物を乗り越えるときに2本が必要ですが、「ロールスロープ・アクセス」ですと、2本は必要なく1本のスロープを障害物にかけるだけで、台車を通行させることができるようになります。障害物またぎの事例はこちらの写真をご参考にしてください。

養生材やコンパネを使った即席スロープの設置

現場でスロープ板が用意できない場合は、コンパネ(合板)や養生マットを使って仮設スロープを作る方法があります。これは一時的な障害物またぎとして有効ですが、滑り止め加工を施さないと転倒リスクが高まります。応急処置としての利用にとどめ、安定性と安全性を十分に確認することが大切です。

アシスト機能付き台車で段差を乗り越える

近年では、電動アシスト付き台車やクローラータイプの台車も普及しています。これらの台車は、階段や高い段差もある程度自力で乗り越えることができ、重い荷物の運搬や複雑な動線での作業に最適です。導入コストは高めですが、安全性や作業効率の向上に大きく貢献します。

複数人での台車持ち上げによる障害物またぎ

スロープの使用が難しい狭い場所では、複数人で台車を持ち上げて障害物をまたぐ方法もあります。ただし、重量物を扱う場合は無理をせず、十分な人数を確保し、チームで連携して安全に作業することが重要です。滑りやすい場所や傾斜のある場所では特に注意が必要です。

障害物またぎ時の注意点

障害物またぎを安全に行うには、以下のポイントを必ず押さえておきましょう。

  • スロープや床には滑り止め対策を施す(特に雨天時や粉塵の多い環境では必須)
  • 段差の高さと角度に合った適切なスロープを選ぶ
  • 台車の耐荷重と安定性を事前にチェックする
  • 敷居や床を傷つけないように養生処理を徹底する

正しい方法と安全対策を講じれば、どんな現場でも障害物またぎをスムーズに行うことができます。作業効率を高めるとともに、事故やトラブルを防ぐためにも、状況に応じた対応を心がけましょう。

ロールスロープ・アクセスはエンドキャップをすることですべり止め対策が可能です